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メール管理の(たぶん)決定版! 3つのフォルダだけでメールを「超」整理

2014.07

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ライフハック

メールの整理の基本は、「受信トレイ」を空(から)にすることです。「受信トレイ」にメールを保存している方もおられますが、「受信トレイ」は本来、いわば玄関先の郵便受けの役割を果たすものです。捨てずに保存しておきたい郵便物でも、郵便受けの中に残しておく人はいないのと同じで、「受信トレイ」にメールを残しておくというのは、本来の目的からは外れた使い方だといえます。

「受信トレイ」を常にすっきりさせておくことは、仕事への集中力を散漫にさせないため、あるいは日頃の生活の中で不必要に気持ちをざわめかせないために、案外大事なことだと思ってます。3歳の子持ちの兼業主夫生活で、ただでさえ息を切らせている身としては、散らかった「受信トレイ」がおよぼす精神的負担というのは、あながち小さなものではありません。メールが届くたびに気持ちが締め付けられ、精神衛生上よろしくありません。「受信トレイ」を綺麗にしておくことで、気持ちに余計な負荷をかけることなく、新着メールを受け入れることができます。

「受信トレイ」からメールを除外するには、削除するか、「受信トレイ」以外のどこかに移動させるかしかありません。「メールの整理」と聞いて普通思い浮かべられるのは、フォルダを複数作って振り分ける方法でしょう。

以下、この記事では、「整理」=「カテゴリー分け」=「フォルダ分け」とします。

「整理」の難しさ、というか不可能性

私も、毎日数十件とか百件単位で降り注ぐメールを前に、整理方法で長年悩んできましたが、近年は「整理しない」という方法を採用していました。野口悠紀雄氏の『「超」整理法』に倣った部分が大きいです。

「整理」には限界があり、必ず破綻します。複数のカテゴリーにまたがるものが必ず出てきますし、「整理」を続けていくとフォルダはどんどん増殖し、収拾がつかなくなり、「整理」は大変面倒(というか不可能)なものになっていきます。

  • 情報の分類が不可能である理由
    • こうもり問題(どの項目に入れるべきか)[(こうもりは獣か鳥か)]
    • その他問題(分類できないものが膨れ上がる)
  • 情報の分類が危険である理由
    • 誤入問題(誤った項目に入れる)
    • 分店時の在庫引継ぎ問題(項目を細分化するときの書類の処置)
    • 〈君の名は〉シンドローム(項目名などを忘れる)
  • 情報の分類がムダである理由
    • 時間や手間がかかる割には、保存した資料を使わない。

野口悠紀雄『「超」整理法』

引用内の[ ]は引用者補足。以下同様。

Gmailのように「フォルダ」ではなく「ラベル」という概念を導入すれば、(「ラベル」は「フォルダ」と違って、一つのメールに複数のラベルを付けることができるので)こうもり問題はたしかに解決できますが、ラベルも年月を重ねるにつれどんどん増えていくでしょうし、一つ一つのメールに幾つものラベルを付けること自体かなり面倒な作業で、継続できないでしょう(私はできませんでした)。そうなれば、結局「受信トレイ」に膨大な数のメールを溜めることになります。

また、まめにラベル付けを継続したとしても、「あのメールには何のラベルを付けたっけ?」(〈君の名は〉シンドローム)とか、ラベルの付け間違い(誤入問題)といったことがないとも限りません。

よく使いそうな限られた数のラベルだけを作っておいて、いずれにも該当しないものは「その他」ラベルを付ける、という方法もありそうなものですが、これものちのち機能を果たさなくなるでしょう(その他問題)。

[ 分類に迷ったとき、]とりあえず「その他」に投げ込む(「その他問題」の発生)。あるいは、分類が厄介なために、とりあえず机の上に積み重ねる(「家なき子」の発生)。分類、整理して格納しても、そのうち、置き場は一杯になるから、あとから発生した書類は机の上に山積みになってゆく。

前掲書

究極の整理法は「整理しない」

以上のことから、私は一切「整理」をやめました。「メールを整理しない」というのは、具体的には、読み終えたり返信を済ませるなどの処理を終えたメールは、保存しておく必要がなければ削除し、保存しておきたいものは、フォルダ分けやラベル付けは一切行わず、すべて一律に「アーカイブ」フォルダに放り込む、というものです。「受信トレイ」には、未処理のメールだけが残るようにします。これなら、負担なく簡単に続けられます。

整理しないことに抵抗や不安を感じる人は多いようですが(私もそうでした)、私としては、結局まったく問題なかったと思っています。むしろ「整理」することの無意味さ、というか有害さを、心底納得することができました。

そもそも「整理」は必要ない

必要があれば、相当昔のメールでも、削除していないかぎり、「検索」で必ず見つけられます。昔の検索機能は、処理に時間がかかったりと実用性に欠ける部分もありましたが、今や検索は一瞬です。

Gmailの検索機能は強力ですが、私はGmailも、Macの「Mail」(Mac標準のメールアプリ)で管理していて、Gmailの検索機能を使うことはありません。「Mail」の「検索」でも十分実用に耐えますし、「Mail」には、「スマートメールボックス」という、検索条件を保存しておける機能もあって、重宝してます。

高速・高性能なPCやスマホが当たり前になった今、もはや「整理」は不要でしょう。一般的に、そもそも整理の目的は検索です。整理せずとも検索できるとなれば、必然的に整理は不要となります。

完璧で美しいシステムを作る必要はない。目的は検索であり、分類整理はそのための手段の一つにすぎないことを認識しなければならない。

前掲書

整理するという煩わしさから解放されれば、メーラーを起動するのも億劫でなくなり、メールを溜めることもなくなるだろうと思っていました。

「整理しない」だけでは足りない?

でも、以上の方法を続けていても、しばらくすると、「受信トレイ」にメールは溜まっていきました。「受信トレイ」には未処理のメールしか置かないよう心掛けたのですが、その未処理のメールが、どんどん溜まっていくんですね。返信を済ませていないメール。返信の必要はないものの、しばらく内容を意識しておく必要があるメール。読みはしたものの、即座にアーカイブに移していいものか判断がつかずに「とりあえず置いておこう」となったメール、などなど。

そのうち、受信トレイには数十件のメールが溜まり、先にそれらのメールを処理せねばと、新着メールは重要なもの以外は開封もせずに放置するようになり……。気がつけば百件単位の未開封メールが溜まりました。

問題点を洗い出すと、そもそも「処理」の定義が明確でないということに行き着きます。

図書館方式[(従来のカテゴリー分けによる整理法)]では、格納するための心理的バリアが高いので、「とりあえず置いておこう」という書類が机の上に散らかるからである。

前掲書

上の引用は、従来の整理法(カテゴリー分け)に関して述べられたものですが、たとえ「整理」しない整理法を採用していたとしても、「処理」の定義が明確でないと、「とりあえず置いておこう」メールが溜まっていきます。「机の上」とは、メールの場合「受信トレイ」のことですね。

そういうわけで、どうしたものかと思っていたところ、次の記事を見つけたわけです。

メール受信箱を空にする方法
受信したメッセージを3つのフォルダに分類することで、メールをうまく管理できるようになった。(Lifehacker)

以下、私なりの解釈と方便を加えながら、紹介してみたいと思います。

2つの一時フォルダ「Action」「Hold」と、1つのフォルダ「Archive」でメールを確実に「処理」

「受信トレイ」には未処理のメールだけを残すといっても、どういったメールを「未処理」と見なすのかが明確になっていませんでした。そして、様々なタイプの「未処理」が混在したまま「受信トレイ」に蓄積されていくことになります。そこで、あらためて「処理」の定義を明確にします。

「処理」とは、次の5つのうち必ずいずれかを施すことで、新着メールを「受信トレイ」から除外することです。

  1. すぐに返信・その場で実行
  2. すぐに削除
  3. 「Action」(一時フォルダ)に移動
  4. 「Hold」(一時フォルダ)に移動
  5. 「Archive」(フォルダ)に移動

これで、「受信トレイ」を常に空(から)の状態に保つことができます。かつ、3つのうちどのフォルダに振り分けたのかによって、そのメールがどう処理されたのかが明確になるので、無用な心配をする必要もありません。野口氏の「「超」整理法」に、デビッド・アレン氏のGTD的な手法をプラスアルファしたものといえます。では、一つずつ見ていきます。

1. すぐに返信・その場で実行

2分以内に返信できるメールは、その場ですぐに返信します。返信の必要がなく、かつ、メールになんらかの行動を促す内容が書いてあり、かつ、それが2分以内で実行できるなら、即実行します。返信後、または実行後、2以降に移ります。

2. すぐに削除

返信の必要も実行の必要もなく(または、今返信・実行を済ませた)、かつ、残しておく必要もないメールは、即座に削除します。

3. 「Action」フォルダに移動

なんらかの、2分以上かかるアクションを起こす必要があるメールは、ここに置きます。「アクションが必要」とは、次に例示するように、自分が具体的な行動をとる必要があるという意味です。

  • 返信する必要がある。
  • そのメールに書いてあることを実行する必要がある(何かの指示・依頼など)
  • そのメールの内容について誰かに伝言・相談する必要がある
  • そのメールの内容をどこかに控えたり、紙やPDFなどに出力して保存しておく必要がある(会員登録後に送られてくるアカウント情報メールや、領収書メールなど)
  • etc.

そして、アクションの実行が完了すれば、すぐに削除するか、次の4(「Hold」)または5(「Archive」)に移ります。この「Action」フォルダが、一種のToDoリストの役割を果たしているともいえます。

注意したいのは、上記リストの4番目です。アカウント情報などが書かれたメールは、メールとして保存しておくのではなく、Evernoteなどに必ず控える(コピペする)か、PDFに出力して保存しておくようにします。メールとして「Archive」に保存しておいて、必要な時に検索するというのもアリといえばアリですが、頻繁に参照するような重要情報が、大量のメールに埋もれているというのは、私としては抵抗があります。かといって、こういう類いのメールを保存しておくためのフォルダを余分に用意するというのは、本記事の趣旨としては本意ではありません。

4. 「Hold」フォルダに移動

自分がアクションを起こす必要はないものの、すぐには削除、または「Archive」行きにはできないメール、しばらく意識から抜けて(忘れて)しまってはいけないメールを、ここに置きます。具体的には、次のようなメールです。

  • 返信の必要はない(あるいは返信を済ませた)が、しばらく意識に留めておく必要がある
  • 返信・連絡を待っている
  • 自分ではない誰かのアクションを待っている
  • etc.

簡単にいえば「待ち」とか「保留」の状態ですね。待っている状態、あるいは保留の状態が解除されれば、即座に削除、または5(「Archive」行き)に移ります。

私は、通販の注文完了メールなども、しばらくここに置いています。いつまでも商品が届かず、しかも注文したことを忘れてしまったということがないようにです。商品が届いた時点で削除します。

週一回のコープ(生協)の注文の控えメールも、前回何を注文したのかすぐに確認できるように、ここに置いています。次の注文が完了すれば、即削除です。

5. 「Archive」フォルダに移動

以上1〜4のいずれにも該当しないメールは、すべて「Archive」行きです。もしも必要になったときには、いつでも検索可能です。

以上が、現在私が採用しているメールの管理法です。以前は「受信トレイ」から「Archive」に一直線だったものを、間に「Action」と「Hold」の2つを挟んだわけです。そうすることで、「即座にアーカイブに移していいものか」と躊躇することなく「受信トレイ」から除外でき、不安からも解放されます。

「Archive」以外に、「Action」と「Hold」という2つのフォルダを増やしたわけですが、これは従来の整理法のような「カテゴリー分け」とは違います。カテゴリー分けとは、メールの属性(送信者・事業・内容の種類など)によって分けることですが、「Action」「Hold」というのは、メールの属性に関係なく、いわば「私の状態」によって分ける方法です。行動を起こすべきメールは「Action」、待ちの状態のメールは「Hold」。そして、それ以上増やす必要はありません。私には必要十分に思われますし、過剰があるのは、またしても煩わしさを喚起するだけで、よくありません。

定期的な「処理」と「確認」

毎日定期的(仕事始めや、仕事の区切りなど)に、必ず「受信トレイ」に「処理」を施すようにします。そして、そのついでに必ず、「Action」と「Hold」にもさっと目を通して「確認」します。そうすることで、常に「受信トレイ」は空(から)に保つことができ、かつ、何かをうっかり忘れていたということもなくなります。

注意すべき点は、「Action」と「Hold」はあくまで、最終的に「Archive」に行きつくための一時的な保管場所だということです。「Action」と「Hold」にメールを溜めるようでは、元も子もありません。

なお、「Action」「Hold」「Archive」にメールを移動させる作業ですが、一つ一つマウスでドラッグ&ドロップするのは、それなりの手間です。キーボードショートカットを設定してサクサクと処理することをお勧めします。

いかがだったでしょうか。私は現在、これでうまくいっていますし、当面変える必要を感じていません。以前のように、「未処理のメールが溜まっている」「なにか重大なことを取りこぼしているのではないか」という強迫観念に苛まれたり、集中力を奪われることは、激減したように思います。

ちなみに、以前は複数のメールアドレスを別々に管理していたのですが、これを機に、Gmailを利用して一つにまとめてしまいました。用途の異なる複数のメアドを一元管理することに、最初は不安もあったのですが、結果的にやってみて正解でした。

Gmailを複数のメールのハブ(中枢)として利用しているなら、自由に「送信元」を設定でき、受信したアドレスから「返信」することもできますが(いわゆる「送信元」の偽装。偽装といってもGmail公式のやり方です)、Macの「Mail」でGmailを利用していても、それは可能です。それはまた別記事で。

予想外に長くなってしまいました。お付き合い、ありがとうございます。